peace of mind

私も いつかそこに 辿りつく

平成最後の新春浅草歌舞伎 2019

現在の役者さんたち、松也さん座長になって5年目。そして平成最後の新春浅草歌舞伎。一つの区切り。

これを観なくちゃ年が明けない、ということで毎年恒例、親友ちゃんと終日、歌舞伎観劇。とっても見応えがあって、歌舞伎、やっぱり面白いとなった。

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ピンクとイエローがなかなかショッキングなキービジュアル。若手がこうやって新しい風を吹き込む今の歌舞伎界すごく良い。伝統を重んじながらも、何でもありな、最先端を取り入れて行く柔軟な姿勢。「歌舞伎」には仕事のスタンスや、人としての姿勢として学ぶべきところが多々ある。ほんとに深い。

 

それぞれの演目の感想をつらつら。

<第1部>11:00-14:30

  • 戻駕色相肩(もどりかごいろにあいかた):舞踊。素性を隠してカゴ屋さんをする二人が実は因縁のある二人だったことが最後に分かるストーリー。ぶっかえりによって素性を明らかにするところの迫力。個性的な二人の対比も秀逸だった。
  • 源平布引滝 義賢最期(よしかたさいご):胸詰まる演目。主人公・義賢を演じる松也さん、涙も何なら鼻水も流しながら娘を見送り、さらにはお腹の子どもに会えないまま自害する瞬間の悔しさとか鬼気迫って、言葉失った。最大の見せ場である「戸板倒し」。タッキーのでしか観たことなかったので、ど迫力で口あんぐり。松也さんが上に乗っかってるんだもの、びっくり。戸板を最後に倒す役者さんを見ながら「あれ舘様」って思ってた。源平ものは胸に来るものがあるね。
  • 芋掘長者(いもほりちょうじゃ):巳之助さん主人公の演目。面白かった。踊りの上手い人が緑御前の婿になるということで張り切る面々。山を一つ越えてやって来た芋掘藤五郎は緑御前に一目惚れ、ぞっこん。でも芋掘りだから踊りなんか出来なくて、そのあたりのわちゃわちゃが楽しいし、最後、本性明かし、芋掘りダンスで姫の心掴んじゃったの、現代の男版シンデレラストーリーすぎて楽しかった。こういうハッピーなストーリーも良い! ユーモラスな役をやらせたら巳之助さんほどぴったりハマる人いないねぇ。。。

 

なんと、1部と2部の間の時間が30分しかない!!! えーーー短すぎない? 去年までは近くの喫茶店に行ったり出来たけど、今年は出来ず。トイレ待ちとかしてたらすぐに15時になった。普通の幕間じゃん。ってことで第2部スタート。

 

<第2部>15:00-18:45

  • 寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん):う列のセンター席だったのだけど、すみません、途中めちゃ眠くなってしまって、だけどずーーーーーーと役者さんがずらりと舞台の上にいて、居心地悪かった(笑)。全役者さんが揃ってずっと舞台にいる迫力な。
  • 番長皿屋敷(ばんちょうさらやしき):すっごい長かった。気づいたら18時になっていて??? だった。でも長さを一切感じさせず、あっという間。ストーリーも分かりやすく、セリフも入って来やすいからか、入り込んでしまったくらい。隼人くん演じる主人公の良い男・青山播磨と、その彼女で腰元のお菊の悲劇に純愛(?)ストーリー。あれ? 全然。怪談じゃなかったよ(後で筋書きみたら、元の物語を書き換えているみたい)。これはどう考えても、お菊がダメ。疑って試して。高麗焼のお皿を割って。自分と宝どっちが大事? って。いくら彼の愛が心配で、彼との将来が不安だからって、相手を試すようなことしちゃダメ。播磨は被害者。苦しいながらお菊を斬って、井戸に落とした彼のその後の人生を思うと、いたたまれない。私の中では今のところ、歌舞伎の演目の中で、この青山播磨がダントツ良い男1位! 身分なんか関係なく、一人の女性を愛し、信じられる人。そして、自分の愛を疑われ、試されたと知って絶望する姿には誠実な人柄が伝わってくる。素敵だったー。隼人くんはイケメン役が似合う似合う。
  • 乗合船恵方萬歳(のりあいぶねえほうまんざい):お正月にぴったりな華やかでめでたい演目。七福神にみたてた登場人物が隅田川の乗り合い船で出くわし、それぞれが舞いなどを披露する話。主人公は、巳之助さん演じる鶴太夫と亀吉役の種之助さんが「漫才」的な二人の掛け合いでオモシロオカシク舞うのは楽しかった。背景には隅田川と浅草の風景が広がり。最後、雷がなって慌てて皆で船に乗って出発するところは完全に船に乗った七福神だし、何ならワンピースのワンシーンでもあったし。歌舞伎の世界観、演出方法はほんとにいろいろなところで見つかるなぁ。めでたくも楽しい演目だった。

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最後に。お弁当。1幕の義賢の演目終わりにいただいた。これ、去年までなかったと思うんだけど、新春浅草歌舞伎の特別版「新春浅草歌舞伎特製お好み弁当」。作られているのは、神田明神下のみやびさん。

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美味しかった! 目にも楽しく、どのメニューも味が異なっていて(大切)最後まで飽きずに食べられた。で、サインの入った出演者の包装紙はカレンダーになってもいてお持ち帰り。カレンダー裏には誰がどのメニューかというのが書いてあって。個性出てる。

来年も続けて欲しいな。鴨ロースト&ネギのが1番好きだった。ちなみに鴨は、松也さん。巳之助さんは竹輪の磯辺揚げ。期待を裏切らない隼人くんはハンバーグ(可愛い)。