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peace of mind

私も いつかそこに 辿りつく

コインロッカー・ベイビーズ観劇

昨日「コインロッカー・ベイビーズ」を観劇して来ました。原作は読んでいないのと、河合くんとはっしーと真田くん以外誰が出るかも分からない、前情報が何もない状態でした。

まず幕が上がる前、会場にBGMが流れていないのが居心地悪くて。無音、細部に渡る演出が効いていて。圧倒的な物語に飲み込まれた感じ、心理的に追い込んでいく感じというか。こっちの精神状態が良くないと、一緒に巻き込まれてしまう気がして恐ろしかったし。そのくらいハシ、キクの「叫び」に巻き込まれそうになったなぁと・・・。踏みとどまれて良かった。

とにかくストーリーが重い、息が詰まりそうで、苦しくて、悲しくて。1幕で既に結構メンタルやられ、2幕を観る力は残ってなかったけど、えいやって観て。ずっと膝の上にかけていたストールを握りしめてた。私なんかが泣いちゃダメだって思いながら。最後、決してハッピーではないけども、なんとか微かな希望の光みたいのが見えたので、もう良しとしよう(T_T) って。うん、パタッて蓋を閉めました。

 

寝て起きて頭の中をよぎったのはこんな単語。

 

閉塞感/音/叫び/壁/海/解放/救い

 

救いはあったのかな。 あったんだよね。あった、で良いんだよね。

 

私はハシに感情移入してしまい、ずっと苦しかった。ハシ、苦しかったね。ずっとずっと苦しかったね。純粋さと凶暴さの極端な振れ幅をもつハシが存在として抱えている闇は、生きたい彼の欲望をも押しつぶす程。狂っていきながら自らを傷つけても、決して死ねない絶望みたいなものがハシからは感じられたし、それ以上に、新しい命と心音と生きることへの希望や嬉しさも同時に伝わって来た。様々なハンディを背負った彼がもがきながら、傷つけ/傷つきながら生きて行く道を模索する姿は切なかった。はっしーが影響を受けないことを望みます。そのくらい乗り移っているように感じたから。

 

キクはかっこよかった。一言で言うなら、かっこよかった、だった。過去も闇も何もかも背負い、引き受けながらも、それを突き破る力を持っている。セリフの中に確かあった、全部ばらばらにして、もう一度組み立てる、が出来る唯一の人。眼差しの強さや、セリフ回しの強さや、ハシに向ける優しい声や、歌声の伸びやかさ、じっと時が来るのを待つ忍耐力。賢さ。人を見る目。彼は現状を打破出来る人。そういう強さがキクの立ち姿に目に宿っていて、存在感が素晴らしかったな。そして、びっくりするくらい歌うまい。声量もあって。河合くんの印象ががらりと変わりました。

 

原作を読んでないので、どこまで忠実で、どこからがオリジナルなのかさっぱり見当もつきませんが、舞台「コインロッカー・ベイビーズ」は一つのストーリーとして、すんごい完成されていて、無駄がないというか、過剰じゃなくて、伏線が全て回収出来る感じがたまりませんでした。原作読まずに分かる、って当たり前なんだろうけど、やっぱり凄いよね。

そして噂通り、さなぴーの演技すごかった。。。この人なんなん。びっくりだよ。